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【参加型小説】尾仁牙島

第8章 尾仁牙島伝説

「えっ? ユウさん、いつの間に?」

「やるじゃない、ユウさん! じゃあアタシ、急いで行ってくるわ!」


 その時グイッと、レシピェールの服を千代が引っ張った。


「どうしたの、千代」

「……けて……」

「え?」

「……気をつけてって、言ってるの!」


 千代は頬を染めながら、ぶっきらぼうに言った。そんな千代を見て、レシピェールはクスッと笑う。


「わかったわ、千代。必ず帰ってくるから、大人しく待ってなさい。アタシの子猫ちゃん♪」


 レシピェールは千代の頭を撫でると、優しい眼差しで微笑んだ。


「……っ……」


 ベタなセリフだが、千代はなぜかドキドキしてしまった。そんな二人のやりとりを見て、シェリーとめきゆはニヤニヤする。


「ふふっ、千代ったらいつの間にレシピェールさんと仲良くなったの?」

「アタシの子猫ちゃんだなんて♡ まさか精をつけるためにジビエ料理を? えっちぃ〜♡」

「は……はああっ!? 何言ってんのよ、二人とも! ジビエ料理は武藤さんが食べたいって言ってたからでしょ! てか、レシピェールさんとは、そんなんじゃないからぁ!」



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