
ジェンダー・ギャップ革命
第6章 異性愛者差別
白と桜色のアラザンを散らした水色のポテトサラダに始まって、シェルの形のバーガーやホタテ貝のプティグラタン、ソーダジュレや魚の形のミントムースや青と白のミルフィーユを平らげたあと、英真も佐々木に便乗した。
同じティースタンドでアフタヌーンティーを楽しんでいたしづやも今頃、扉の向こうで、生徒の一人を鳴かせている。複数の部屋を隔てる扉の装飾は立派でも、防音効果は弱いらしい。彼女が伴っていった大学生の嬌音も、この部屋まで筒抜けだ。
ややあって、部屋の呼び鈴が鳴った。
英真の付近に残っていた中で、最も衣服の乱れていない女が応対に出たが、彼女はお代わりのお茶だけでなく、係員まで連れて戻ってきた。
しかつめらしいスーツ姿の係員は、複数のアフタヌーンティーセットの隙間でじゃれ合う一同を見るや、目の色を変えた。頬を染めてみるみる俯きがちになった彼女は、さっき英真達が内線から所望したお茶の名称だけ復唱すると、踵を返した。
「待って」
全裸にした椿の乳首をしゃぶりながら、英真は係員を呼びとめた。佐々木に椿の世話を任せて、純潔を絵に描いたような女に詰め寄る。そして英真は、彼女の胸に片手を伸ばした。
