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ジェンダー・ギャップ革命

第6章 異性愛者差別


「英真、最高。仮にもお義父さんにこういうこと言うのはどうかと思うけど、往国さんは捕まったら面白そう。そしたら子供は私達が引き取って……ダメ?」

「お父さんの子供なら、お兄ちゃんや私みたいなのが産まれてくるかな」

「素晴らしいです!英真様や英治お坊ちゃまのようなお子様でしたら、私もしづや様のご意見に賛成します」

「水を差して悪いですけど、往国さんは現役ですよね?そういう人は収容所に送りにくいと、前に週刊誌で読みました」

「そこなのよぉ、椿ちゃん。お父さん、もう一回くらい失言してくれないかな?」


 半ば本気の英真の道化に、一同がどっと笑った。


 絵画展から徒歩で十分も移動しない先に、同じくこの時期だけのアフタヌーンティーを提供しているホテルがある。
 英真達はそこのエントランスを抜けると、カウンターにいる係員に予約していた旨を伝えて、彼女の案内に従った。

 目当てのアフタヌーンティーは、テイクアウトになると華やかさに欠けてしまう。スイートルームの予約を取って猫撫で声を使ったところ、何とかティースタンドで提供してもらえることになったのが、数日前だ。

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