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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第12章 薔薇の谷 編


「このゾーナタが牽引しているカタストロフマシーン〈ストーム〉ですら数日前に地球に降下してきたばかりなんだぞッ!?
 どうして諜報とは言えアトキンスが知っているんだ!?」


「諜報部員と言うのもありますがそもそもボクと因縁がありましてね、こちらをご覧ください」

そう言うと腹に隠し持っていたタブレット端末を立ち上げるとヨハネスとホーンキストに見せてくる

ディスプレイにはアゼルバイジャンの山間部のダムから飛び出してくる巨大な兵器カタストロフマシーン〈ムーンブレイド〉の光景が映し出されている


「これは数時間前の映像です、ヨハネス此処はマズイですよ?早急にこの戦域を離脱して下さい
 ハルフォードがやって来ます!」


「ハルフォード提督の管理下にあるのか?
 それでは提督は既に〈エターナルチルドレン〉も手に入れていると言うことなのか?

 やれやれ……、アトキンスキミも見ただろうこのゾーナタがぶら下げている〈ストーム〉を?
 せっかくブルガリアの兵器工場まで引っ張って引き渡しに行こうとしていたのに……

 私もいつの間にやらカタストロフマシーンに関わってしまってね……
 だがこちらのマシーンはまだパイロットが不慣れでね?すぐに戦えるような状況ではないんだよね……」


ヨハネスは深いため息をついた


「不慣れなパイロット?
 このカタストロフマシーンにはキアラが乗っていないのかッ!?」


「どうしてアトキンスがその名前を知っているんだッッ!!??
 我々だってついこないだ知ったばかりなんだぞッ!?
 そもそも月から降りてきて数日なんだぞ?
 そのキアラの事まで知っているなんて!
 スパイとは言え優秀すぎないかッ!?」


「事態は複雑で緊急なのでね?
 で、キアラはどこです?
 この艦になっているのでしょう?
 ボクはお礼と感謝を伝えなければ!
 あの人のおかげでボクはまだ生きているんだ
 この5年間ボクはずっとキアラを、あの女性を探していたんだ!追ってから逃れながら!」


「5年前だと?何を言っているんだアトキンス
 月から降りてきたキアラはつい数日前のことなんだぞ!? それにあの女性ってまだ子供じゃないのか?」

ふたりは話しが噛み合っていかないことに違和感を強く感じるのだった


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