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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第12章 薔薇の谷 編


「なんだ、ここに居たのか?調子はどうだ?
 何かわかったか、ローズ?」


窓から見える海の景色を眺めていたローズが振り返るとラーズが手を振っていた


「ガブリエラがねぇ、煮詰まっちゃったので私は休憩に出てきたの!サボってるわけじゃないわ」


ラーズは連邦軍の制服を着ているがローズはラフな私服のままだ
子供サイズの制服などあるわけがなくジェニファーの同室のクルーの私服を借りているので袖をまくりダボッとしたスタイルになっている

本来はオフタイム用のハーフパンツなのだろうが子供のローズが穿くと丈は合うもののガバガバでまるでラッパーのような格好だ


「今日のは似合ってないな?」

「そう?意外と楽なんだけど?」

「またイスタンブールの街に行く事があったら服を買い溜めしておかないとな?困るだろ?」

「お買い物ッ!?いいなぁ〜!でも私たちの母船に帰れば服なんていくらでもあるんだけど…?
 だって私たち多人数じゃない?」

「母船…グリメット城ってやつだな、なんだ帰りたいのか?ホームシックだなんてやっぱり子供だな!!」


「そういうわけじゃないんだけど、そうね、ショッピングに行きたいわ!ちゃんと最後まで付き合ってよね!」

「ああ、荷物持ちで付いて行ってやるぜ?
 買いモンして、パン食って、チャイかトルココーヒーでも飲んで、いや熱いサレップがいいよな?波止場は風が強くて寒いしなぁ」

「この艦を降りてからの約束ね?女の子の買い物は1日じゃ終わらないわよ?1週間…いえ1ヶ月は覚悟しておいてねっ!」

「艦を降りたらどこまででも付き合ってやるさ、時間はたっぷりあるんだから」

「旅行みたいでいいわね?なんなら世界をまわってみる?わたし普通の戦争のない暮らしをしてみたい」

「そうなのか?グリメット城に戻らなくていいのか?」

「ラーズならお父様も良いって言うと思うわ、ヨーロッパ、アジア、アフリカ…スペースコロニーでも付いてくる?」

「お前がひとりで行けるわけないだろ?
 俺が居なきゃ?保護者同伴だ」


ふたりは笑った

「あんな可愛い飛行機もたまにはいいわね?」

「飛行機?」

ラーズが窓を覗くと一機の水上飛行機が見えた

こちらにチカチカと合図をしている

「着艦許可を求めてる?ブリッジに連絡だ!」


ふたりは駆け出した


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