クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜
第11章 眠り姫 【過去編】
「お前がどうやって監禁されていた部屋から抜け出してきたのか私には興味がない
見張り役兵を倒したのかもしれんし、誰かが脱出の手引きをしたのやもしれん
そんな事はどうでもいい
わたしは大いなるチカラ、マシーンとキアラを探し求めてきた
お前が成長したキアラで本来のキアラでないと言うのなら、新たなキアラを探し求めるまで
だがマシーンは目の前にある
わからんか? 正当なる後継者を私が用意してやろうと言っているのだ
私はトルコ共和国軍から独立する
優秀な部下たちを取りまとめて国ではなく世界を作り出そうと言うのだ
その為には大いなるチカラが必要だ
お前にもそのための新たな役目を与えよう
新たに見つけ出したキアラをお前に託そう
お前のマシーンを与えてやれ
お前は自ら後継者を育て上げるのだ
何年もあの崖の下で眠っていても仕方あるまい?私が協力してやる
新しい私の軍隊、ゼントリックス軍に加わるのだ」
ハルフォードが目の前で苦しんでいるキアラの前に立ちはだかる
視覚的に“私にひれ伏せ!”と威圧しているかのようだった
そのとき
ハルフォードの背後から別の女の声がした
「やり過ぎですよ、大佐?」
どこから?
するといつの間にかモビルスーツの肩にひとりの女性が立っていた
いつの間に?
いや、1人ではない
もう片方の肩にも女の姿が
ひとりは大柄な女戦士
さらにもうひとりはまるで子供のように小さな背格好と対照的だ
「大佐、ようやく見つけたキアラに近しい人物
そのままでは圧迫骨折してしまいます」
「大佐、読み通り空港へ向かうルートにアナハイムのネズミ3匹を捕らえました」
おそらくアーニーたちが捕まってしまったのだろう
キアラの時間稼ぎは無駄に終わったようだ
ハルフォードは深いため息をついてからシートに戻った
そこでようやくキアラがモビルスーツの指から解放されたのだった
キアラの身体は高い場所から落とされたが地上に激突する前に大柄な女戦士が捕まえる
それはとても素早い動きであった
まるで先ほどのキアラのように……
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