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その頃、ジョー将軍のヘリオン軍団は次から次に波状攻撃を仕掛けていった


バリアーで防がれてはいるが、そのバリアーのエネルギーを消耗させようとしているのだ


単発攻撃ではすぐにバリアーが張り巡らされるため、波状攻撃により息つく暇を与えない

バリアーのエネルギーも無尽蔵では無いはずだ

ビーム攻撃！

実弾バズーカ！

機雷散布！

再びビーム攻撃！


ときおりバリアーが解けそうになる瞬間があった

エネルギーが間に合わないのだ！


何度も何度も繰り返しているあいだ、機体の機雷の数も底を尽きかけてきた


前もって基地を出るときに重装備で出撃したのが功を奏した


「……早くしろ、トムッ！もう尽きるぞッ！」


「将軍！上！」


部下の声に反応して上空を見あげる

信じられないぐらい上空に巨大な石油タンカーが浮かんでいる

「トムのやつ、本当に飛ばしやがった！」
まわりの部下が歓喜の声をあげる


「遅いぞ、トムッ！」


「すまねぇ、なかなか重てえんだわ！
　そら、いくぜ！
　みんな避けてくれよ！」


牽引していたワイヤーを次々と切断する


巨大な石油タンカーは凄まじいスピードで落下、

海面スレスレを飛行していたローズたちのストーム目掛けて落ちていく


「落ちろ、バケモノッ！この爆発にはさすがに耐えられまいッ！？」


上空てトムが叫んでいた直後、海面近くで戦闘をしていたジョーは敵の変化に気が付いた


それまでこちらの攻撃をバリアーを受けながらゆっくり動いていた敵の巨大兵器が突然動き出したのだ

それも巨体を思わせない俊敏な反応で！


「まさかッ！？」

ジョーは機体をフルスロットルで飛ばし、タンカー爆発の衝撃を回避するため緊急離脱しているので詳細がわからない！


落下してくるタンカーをひらりと巨体がかわし、海面で大爆発をおこした！


水蒸気爆発！


轟音とともに地震クラスの激震が響いた！


海だけでなく照り返した炎で空までもオレンジ色に染まる


灼熱の大気！


上空に待機していたトムは自分が起こした行為に震えた


「や……、やり過ぎだよ、姉さんッ！？
　
　これではまるで……コロニー落としだよ…！」


黒海の水は大量に蒸発してしまった…！