いつかの君に感謝を
第5章 先生の思い、そして診察
「舞?……もう落ち着いた?……体調は大丈夫?」
玲央は間を空けて舞に話しかけた
舞は玲央の言葉を無視し続けていた
「はぁ……舞起きてるんでしょ。知ってるよ、こっち向いてお話しするよ」
玲央は大きなため息をついて舞に言った
すると舞は肩まで掛けていた布団を頭までかぶり、布団に潜った
「そんなことしても意味ないよ。今日予定してた検査キャンセルにした話もしないといけないから出てきて。出てこないなら先生が無理やり出すよ」
舞は少しも動かず、布団の中から出て来なかった
「はぁ……たくっ。」
玲央は舞の顔が向いている方へと行き、布団を剥がした
舞は玲央と目を合わせずに反対側を向いた
「もぉ……、舞いい加減にして。先生さっきのこと別に怒ってないから。それに、患者さんの気持ちを受け止めるのも先生の大事な仕事。舞は何も気にしなくていいから大丈夫。」
玲央は舞のベットのリクライニングを少し上げて舞が座って話せるようにした
そして玲央は反対側へ行き舞のベットに座った