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恋人は社長令嬢

第1章 素敵な出会いにはご用心

「でね、そんな大学卒業して、どうするんだの一点張り。」

「ふう~ん。」

「私の親、東大以外は、大学だって認めないのよ。」

「へえ。」

「どうせ行くんだったら、自分の行きたい大学へ、行くべきだと思わない?」

かなり熱く語られる瞬。


「えっと……梨々香(リリカ)ちゃんって言ったっけ?」

「うん。」

「今通ってる大学は、君の行きたがっていた大学なの?」

「へっ?」

「だって、カクテル飲んでるし。未成年じゃ、お酒飲めないじゃん?」

お互い目が点になる、瞬と梨々香。

「あ、あ~……実は違うんだ~。」

「そうなの?」

「だから、入り直したいんだよね~。」

「すっげえ。俺、頭足んなくて、希望の大学に行けなかったけど、別に仮面浪人してまで、第一希望の大学へ行きたいとは思わなかったな。」

梨々香は、またカクテルを一口飲んだ。

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