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恋人は社長令嬢

第1章 素敵な出会いにはご用心

「ごめんね、急に話しかけちゃって。」

「ううん。」

「彼氏は年上の人なの?」

「えっ?」

「いつまでも子供扱いしてって、さっき言ってた。」

「あっ……」

女の子は、キレイにネイルが塗られた手で、口元を押さえた。

「違うの。彼氏じゃなくて、親。」

「親?」

「うん……」

女の子はまた、ふぅ……とため息をつくと、頬に手を当てて瞬を見た。


「お兄さんは一人?」

「いや、連れ待ち。」

「そのお連れさんが来るまで、私に付き合ってくれません?」

女の子の、大きなピアスが揺れる。

「うん、いいよ。」

瞬は身体の向きを、女の子の方に向けた。

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