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恋人は社長令嬢

第8章 異性の友達ってヤツ

「まあ…よかったじゃない?彼女、大人しそうだったから、どうなるかなあって、心配してたのよ。」

「……大人しい?あいつが?」

「大人しいじゃない。何聞いても、はいしか言わないし。」

至はガバッと、顔を上げた。

「安奈、さっきから誰の事、言ってんだ?」

「誰って……埜々香ちゃんの事でしょ?」

「えっ!」

「ヤダァ、ちょっと。逆に、誰の事言ってたのよ、至。」

「いや……そうだよな…」

安奈は、至の表情を見て言った。

「もしかして、至。本気で好きな子、できた?」

至は返事しない。

「なんか、悲しいけど……どうやら、埜々香ちゃんじゃないみたいね。」

安奈は、煙を長く吐いた。

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