テキストサイズ

恋人は社長令嬢

第8章 異性の友達ってヤツ

今日も至は、食後の一服に、非常階段へと足を運んだ。

「あら、先約。」

来たのは、お約束の安奈。

安奈は来て早々に、周りをキョロキョロする。


「どうした?」

「埜々香ちゃんは?」

「ああ、そういえば、来てないな……」

至は遠くを見ながら、煙を吐く。

「え?何?振られたの?」

至は、思わず煙草を落とした。

「うわっ!図星?」

「違うって!」

「何、動揺してんの?」

安奈の言葉に、至はもう一本、煙草を取り出した。

「ねえ、どんな事言ったの?」

「…ん?」

「なんて言って、振られたのよ!」

安奈はさすがに、楽しそうだ。


「別に……なんか、結果分かってたような、気がするし。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ