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シャイニーストッキング

第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2

 155 最後の夜(17)

 和哉の目の輝きが確実に変わったのが判った、そう、このわたしのノーパンに太腿で止まる黒いストッキングを穿いているこの姿…
 このわたしのセクシーなストッキングラブ、ストッキングフェチな男達の羨望のこの姿を見て、確実に昂ぶらせ、スイッチが入ったのが和哉から伝わってきたのだ。

 恥ずかしいけどこの格好をしてよかった…

「み、みさえ…さん…」
 そう呟き、目を爛々と輝かせる。

「さあ…」
  恥ずかしいけど、わたしは両手を広げ、股間を広げ、誘う。

 あぁ恥ずかしい…

 ウズウズウズウズ…

 恥ずかしいけれど、この格好をしてこのポーズを取っているというこの行為がわたし自身を淫らな想いに昂ぶらせ、そして淫靡に酔わせてきていた。

 子宮が疼きを増してくる…

 だがこの昂ぶりと興奮と疼きは、あの『黒い女』からの覚醒と共に始まった新たに悩ませている自律神経の異常で淫らな昂ぶりとは全く違うのである、いや、和哉と居ると不思議とこの自律神経の昂ぶりは起きないのである。

 覚醒のきっかけとなった大原浩一本部長…
 愛しい最愛の男となった武石健太…
 そして、なんと同性であり、直属の上司となり、不意な事から友達となった佐々木ゆかり部長…
 この三人達とはなんて事無いきっかけで不惑な自律神経の淫らな昂ぶりが起きたというのに、なぜかこの和哉とは昨夜から一度も起きていないのだ。
 昨夜だって二度程、危うい空気、雰囲気になった、だがなぜか自律神経は穏やかであったのだ。
 ましてや、今日だって一度も起きていないのである。

 なぜなんだろうか?…

 今だって、こんな淫らな格好をしているのに昂ぶってきているのは子宮の疼きであり、あの押さえの効かない、いや、暴走的な自律神経は昂ぶってはこないのだ。

 もしかしたら、わたしにとって和哉の存在は亡くなったゆうじと同等位に特別なのであろうか?…

 確かにわたしの原点である、このストッキングラブのきっかけの男ではあるのだが…

 和哉がストッキングラブのきっかけの原点で、ゆうじにより育まれた…
 振り返るとそんな図式は成り立つのではある。

 これも和哉の一つの魅力なのであろうか…

 そんな事を漠然と想っていると和哉がベッドに上がり、わたしに近寄ってきた。

 いよいよ、熱い、最後の夜の再開である…

 

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