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シャイニーストッキング

第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2

 110 自己嫌悪の夜

 ああ、やっぱり、こんなに濡らしちゃっていた…

 わたしはゆかりさんとの電話を切り、健太のメールを確認し、シャワーを浴びようと浴室で下着を脱いで確認していた。

 本当に情けない…

 ちょっとしたことでスイッチが入ってしまう…

『今更……』
 云々なんて格好付けて、へりくだっている自分が本当に嫌になる。

 わたしはそんな自己嫌悪に落ち込みながら、シャワーを浴びて、寝支度を整えてベッドに横になった。

 ふうぅ…

 とにかく、今日一日は色々あった…

 昼間は健太に抱かれ、愛されて、夜はとうとう五年振りに和哉とちゃんと応対をした。
 しかし、今、今夜の和哉との再会の流れを顧みても、どう考えても、わたし自身の自意識過剰によって悪戯に和哉の男心を刺激して、あんな流れに導いた様なモノなのだと、再認識をしてしまうのである。

 わたしが一人上ずっていただけなんじゃないか…

 どう考えても、わたし自身の自意識過剰であり、和哉は少しも悪くない…

 わたしはどうしようもない淫乱な女なのかもしれない…

 すっかり、そんな自己嫌悪に陥ってしまっていた。

 明日は最初の朝イチに和哉に謝ろう…

 そしてもう一度、ちゃんと心をリセットして、ちゃんと和哉に向き合うんだ…

 そして五年越しの和哉の心の迷走を終わらせてあげよう…

 それが、大人であるわたしの役割なのかもしれない…


 明日はお墓参りだ…

 ゆうじに逢える…


 わたしはそんな事を考えながら、いつの間にかに寝落ちする。





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