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シャイニーストッキング

第6章 絡まるストッキング5 和哉と健太

 79 心の衝動

 今朝、再び俺は美冴さんをこうして抱いた。
 そしてそれが、その今朝のセックスが、彼女と俺との心とカラダをひとつにしてくれた様な感じがしていた。

「健太ぁ…」
 そして美冴さんは俺に抱かれたまま、首を捻り、感極まったような濡れた目をして俺に唇を求めてきたのだ。

「み、みさえさん…」
 おそらく彼女にも、この俺自身の熱い想いが同調し、伝わったのだろう、と感じ、思わず美冴さんの名前を呼びながら、唇を受けたのである。

 あぁ…

 唇が触れた瞬間に熱い美冴さんの想いが伝わり、流れ込んできたのだ。

 美冴さんは俺をちゃんと認めて、愛してくれている…

 そして俺は美冴さんを完全に愛してしまっていたのだ。

 離したくない…

 離れたくはない…

 そして彼女を誰にも渡したくはない…


「ね、ねぇ…」
 すると美冴さんは、フッと唇を離し、囁いてきた。

「あ、はい…」

「コーヒー…飲もうよ…」
 そう囁いてきたのだ。

「あ、うん…」


 そう返事はしたのだが、本音はこのままずっと美冴さんを抱き締めていたかったのだ。
 そしてこの感じてくる心の快感の中に、一日中潜り込み、沈み込み、漂っていたくなっていたのである。

 そして今日一日中、ずっと美冴さんを抱き締めていて、快感に浸り、勃起ったらまたセックスをする…
 そんな一日を送りたい想いの衝動が湧いていた。

 もちろん今日から連休であるし、お互いに予定はないと云っていたのだが、さすがにまだそれは無いかな…
 と想い、必死で心の衝動を止めたのである。

 とりあえずコーヒーを飲めば、こんな昂ぶりや、今も感じている興奮も少しは落ち着いてくるだろう…

 美冴さんは完全に大人の女性なのである、こんな若さに任せた、勢いのセックスばかりしていたら嫌われてしまう。

 落ち着け、焦るな、愛しい美冴さんはもう、いや、今、現実にこの腕の中にいるのだ、存在しているのだ…

 コーヒーを飲んで落ち着け…健太…

 必死に自分に訴えていく。






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