
シャイニーストッキング
第15章 もつれるストッキング4 律子とゆかり
77 対峙の時(2)
シャネルNo19…
それは今まで彼の身体に銀座のお姉さんの残り香であろうとして纏わり、そして時としてはわたしに対して挑戦的といえる強い残り香という存在感をアピールしてきたあのシャネルNo18から不意に変わった彼の残り香が、あの夜からNo19という控え目な微かな類の香りに変わり、わたしの心に一気に違和感を感じさせた香り。
その違和感の香りとは…
それはまるでわたしにあの銀座のお姉さんが…
つまり銀座帰りの次の日の彼に決まって纏わり付いていたそのシャネルNo18の残り香を、まるでワザと変えたとアピールするかの如くの変化への不惑と違和感を感じさせてくる香り。
だが、そんな残り香の変化の不惑と違和感を…
つまりはその銀座のお姉さんとこの今、目の前に存在する秘書の松下さんを同一人物と結び付けるという現実は、あり得ない、いや、ある筈がない荒唐無稽なお話しであり、現実なのだが…
「佐々木室長様初めまして、大原常務専属秘書を承っております…
松下律子と申します…」
そうわたしに正対し、凛とした真っ直ぐな視線を向けてそう返してくる彼女のその視線を…
いや、その目を見た瞬間に…
わたし自身が荒唐無稽ではあるのだが、疑心暗鬼な想いからの無理矢理に結び付けたこの非現実的な、あり得ないストーリーは…
実は本当なのかもしれない。
ううん、間違いないわ…
と、一瞬にしてわたしの心に閃き、そしてそう囁いてきたのである。
銀座のお姉さん=専属秘書松下律子…
だからこそ、本社の都市伝説として誠密やかに広がっている、出自不明の秘書としての存在の彼女の噂…
そして目の前に対峙している松下律子秘書のわたしを見つめてくるその目が…
また、常務室内に微かに漂うシャネルNo19の甘い微かな香りが…
このあり得ないはずの都市伝説のリアルさの全てを物語っている様にわたしは感じ…
いや、確信してしまう。
シャネルNo19…
それは今まで彼の身体に銀座のお姉さんの残り香であろうとして纏わり、そして時としてはわたしに対して挑戦的といえる強い残り香という存在感をアピールしてきたあのシャネルNo18から不意に変わった彼の残り香が、あの夜からNo19という控え目な微かな類の香りに変わり、わたしの心に一気に違和感を感じさせた香り。
その違和感の香りとは…
それはまるでわたしにあの銀座のお姉さんが…
つまり銀座帰りの次の日の彼に決まって纏わり付いていたそのシャネルNo18の残り香を、まるでワザと変えたとアピールするかの如くの変化への不惑と違和感を感じさせてくる香り。
だが、そんな残り香の変化の不惑と違和感を…
つまりはその銀座のお姉さんとこの今、目の前に存在する秘書の松下さんを同一人物と結び付けるという現実は、あり得ない、いや、ある筈がない荒唐無稽なお話しであり、現実なのだが…
「佐々木室長様初めまして、大原常務専属秘書を承っております…
松下律子と申します…」
そうわたしに正対し、凛とした真っ直ぐな視線を向けてそう返してくる彼女のその視線を…
いや、その目を見た瞬間に…
わたし自身が荒唐無稽ではあるのだが、疑心暗鬼な想いからの無理矢理に結び付けたこの非現実的な、あり得ないストーリーは…
実は本当なのかもしれない。
ううん、間違いないわ…
と、一瞬にしてわたしの心に閃き、そしてそう囁いてきたのである。
銀座のお姉さん=専属秘書松下律子…
だからこそ、本社の都市伝説として誠密やかに広がっている、出自不明の秘書としての存在の彼女の噂…
そして目の前に対峙している松下律子秘書のわたしを見つめてくるその目が…
また、常務室内に微かに漂うシャネルNo19の甘い微かな香りが…
このあり得ないはずの都市伝説のリアルさの全てを物語っている様にわたしは感じ…
いや、確信してしまう。
