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シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

156 心から震える昂ぶり(5)

『そう、わたしはストッキングラブな、ストッキングの快感を愛する女なの…』

 蒼井美冴… 
 自らをストッキングラブだと云い、そして、そんな彼女の繊細さと、私自身の性癖嗜好という欲望を満たしてくれる事に夢中になった女。

 そんな美冴のストッキングラブな欲情に濡れた目とこの律子の快感に濡れた目の類が、なんと同じに見えるのだ。

 ぐったりと絶頂感の快感の余韻に酔い痴れ、ぐったりとベッドの上で横になり…
 そんな濡れた目で見つめてくる律子。

 その目が美冴を想起させ、いや、思い浮かべさせてる…

『最近はアナタが悦ぶ様にとストッキングを選ぶ様になってしまって…』
『アナタが私のストッキング脚を見てくる目を意識しちゃって…』
 この前そう云っていた。

 それはつまりは律子自身もストッキングラブな女になった…
 という事なのだろうか?
 いやそうなのかもしれない。

 それならば、バーに行った時からノーパンストッキングだった…
 今までにない興奮と昂ぶりによる激しい濡らし方とスカートの中のいやらしい淫靡な甘い香り…
 そしてストッキングのナイロン繊維により瞬く間にイッてしまった今までには無かった敏感な感度…
 それに美冴を想起させる濡れた目…

『ストッキングラブ』
 それらは全て美冴曰くのこの言葉、いや、単語で簡単に説明がつく。

『昔の男にストッキングの快感を刷り込まれてしまったの…』
 あの時蒼井美冴はそう云った。

 そして律子は私によってストッキングの快感を刷り込まれた…
 と、いうのだろうか?

 本来、私ならば、想起される筈の女は…
『佐々木ゆかり』の筈ではないのか?

 だが、ゆかりからは、いや、ゆかりは私のストッキングフェチな性癖嗜好に対しては理解はしてくれてはいるが、自らの快感を昂ぶらせる程の様子は感じた事はない。

 ただゆかりは自らの脚をより美しく、魅力、魅惑的に見せる、魅せる存在、それらの為の道具のひとつとしてに対してのストッキング愛があるのは伝わってはきている…

 だが、この律子の濡れた目からは…
 そんなゆかりの様な想いプラス蒼井美冴の様な愛、いや、欲情の想い、つまりは『ストッキングラブ』という感情が感じ、見受けられるのだ。

 いや、間違いなく律子はストッキングラブな女となっているに違いない…

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