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シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

 102 ストッキングフェチが故に…

 彼女はそんな私のストッキングフェチな視線を敏感に察知しているみたいであり…

「あら、そんな魅力的だなんて嬉しいですぅ」
 満面の笑みを浮かべながら…
 そしてその自覚しているであろう魅惑の光沢を放っている自らのストッキング脚を、スッと私に向けて横座りをしてきたのである。

 少しばかりの酔いのせいもある…
 
 それに私のストッキングフェチのせい、いや、ストッキングフェチが故に…

 私は…
 この秘書である竹下くんの肉惑的で魅惑溢れる光沢を放つそのストッキング脚から目が離せなくなって、いや違うのだ、目が無意識に彼女のストッキング脚を追ってしまっていたのだ。

 思い返せばついこの前…
 通称『黒い女』と皆から呼ばれていた時代の蒼井美冴くんがいつも黒いストッキングを穿いており、その彼女の黒いストッキング脚の魅惑的な美しさを偶然にも知ってしまい、それからその彼女の黒いストッキング脚に魅了され、無意識に目で追ってしまうというストッキングフェチが故の視線の動きを、最愛の彼女である佐々木ゆかりに気付かれてしまったという事実があった。

 だがそれは本当に無意識であり、ストッキングフェチが故の…
 世の中のストッキングフェチな男性のほぼ全員がしてしまう、いわゆる条件反射的な目、視線の動きといえ、それはあくまでも目で追い、そのストッキング脚の美しさを愛でるというだけの行為、行動ではあるのだが、女性にはイマイチ理解されないのである。

 だから当時はソレを、そのストッキングフェチが故の視線をゆかりに攻められ、かなり窮した思いがあるのだが…
 ストッキングフェチが故に、性癖の一つであるが故に、そうは簡単には治らない。

 ましてや今この場にはそれを指摘するゆかりはいない訳であるから…
 心の中は正に油断しており、そしてまたそんな警戒心と自制心等々がある筈もないのである。

 たがらそれ故に、私のストッキングフェチが故の視線が露骨に露わになってしまったのであろう…
 そして彼女、竹下くん自身も男達の、世の中のストッキングフェチ達の熱い視線の意味と自分のストッキング脚の魅力を理解しているからこそ…

 更に横座りのストッキング脚を、いや、ストッキングフェチ達のほぼ全員が昂ぶる足裏の見える爪先を…
 スゥと私に向けて動かしてきたのだ。


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