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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 212 ビアンな夜(114)

 だが、これだけは絶対に云えないし、話せない…
 墓場まで持っていくしかないのだ。

 例え、どんな理由があろうとも、これだけは秘密にしなくてはならない…

 そしてもしもは…

 全てを失ってしまうのだ…



 それだけは…

 それだけは…

 わたしのこの先への新たな目標の為にも守らなくちゃならないのだ…

 そして…

 彼も、本部長自身も…

 絶対にその秘密は守る筈であるから…


「ふうぅ…」
 そんな事を思いながらシャワーを浴び終え、ガウンを纏い、ベッドへと戻ると、ゆかりは気配を感じたのだろう…


「……ぁ………」
 目を開いた。

「起きたの…」
 まだ覚醒していないゆかりの目を覗きながら、そう囁く。

「……ぁ……は…ぁぁ…ん……」
 そう喘ぎ、寝返り、ゆっくりと上体を起こしてくる。

「シャワー浴びる?」
 そう訊くと、頷いてきた。

「…ぁ…ふうぅ………」

 そう吐息を漏らし、ゆっくりと立ち上がるのだが…

「あっ…」
 フラつき、よろけ、慌ててわたしが受け止めた。

「あ、す、すいま………」
 そしてわたしは抱き寄せキスをする。

「あ……」
 すると、また、ゆかりは力が抜けてしまったようで、ベッドに座ってしまう。

「あ、ごめん、ついゆかりが可愛いくて…」
 そう、思わずキスをしてしまったのである。

「う…うん、あ…なんか、ガクガクで…」
 ゆかりは笑みを浮かべながらそう呟いた。

 そんなゆかりを見て、わたしの子宮が『キュン』と疼いてくる…

 ゆかりは数え切れないくらいイッた、いや、イカせたのだが、わたしはまだ一度しかイッてなかった…
 だからなのか、急に、ウズウズと疼きが昂ぶってくるのを感じてしまうのかもしれない。

 このビアンな、同性同士の愛は、まるで底無し沼の様だわ…

 わたしはベッドに座るゆかりを衝動的に、抱き締めてしまう。

 ああ、ゆかり…

 愛している…


 

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