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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 105 ビアンな夜(46)

 そのくらいに興奮を…

 いや、もちろんわたしもかなり興奮をしていた。


「…ん………」
 するとゆかりはわたしの指先の感触を感じ、ビクッと震え、塞がれている唇から喘ぎを漏らす。

 ゆかりのヒダの合わせ目に挿入っていくわたしの右手指先の感触は、熱く、ヌルヌルで、ヌチャヌチャで、例えようのない心地よさであった…

 わたしはそのままグイっと奥まで挿入れたい衝動をグッと堪え、ゆっくりと上へと這わせていく。

 ゆかりをもっともっと感じさせるんだ…

 その為には慌てない…

 ゆっくりと、そう、泣き叫ぶくらいに焦らさなくちゃ…
 と、逸る衝動をグッと堪え、そしてできるだけ意識してゆっくりと責めていく。

「……ん……んん……」
 するとゆかりは喘ぎを漏らし、堪らない感じにブルブルと震えてきたのだ。

 なぜならば、わたしの指先の行き先がアソコ…
 つまりは、超敏感なクリトリスを狙っているのがゆかりにもわかるから、いや、敢えて判らせるように指先を動かしているから、迫ってくるであろう快感の期待感で震えしまっているのだ、と、思われる。

 そしてゆかりは既に、クリトリスで軽くイッてしまっているから余計に敏感さが増し、更なる期待感が昂ぶっているのであろう…

 そしてわたしの指先はゆっくりと焦らしながらクリトリスへと辿り着き、同時に唇を、舌先を、そして甘い唾液をも吸っていく。

「……んっ…んんっ……」
 その瞬間、ゆかりは全身に鳥肌を立たせ、大きくビクンと震え、そして空いている左手でわたしの右手の肘辺りを掴んできたのだが…

 しかし…
 その掴んできた左手には力が無く、抗う意思は全く感じられなかった。

 わたしがゆかりをグチャグチャに感じさせたいという衝動が湧いているように…
 ゆかり自身にも、このわたしにグチャグチャに感じさせて貰いたい、と、いう完全なるエム的な欲望が湧いているのに違いない。

 いや、既にもう、そんな想いはお互いに分かっていたし伝わってきていたのだ…
 
 それがわたしとゆかりの二人が約三カ月を掛けて不惑をし、逡巡し、戸惑いながらもこうして心の葛藤を乗り越え、そしてこの同性愛の口吻と、愛撫と、抱擁を交わしながら、心が一つに結ばれて、エスとエムの感覚をシンクロしたという想いの証しだから…






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