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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 54 敏感な爪先

 ドキドキドキドキドキドキ…

 更に心の震えが増してくる。

 そんな増してくる昂ぶりのせいなのか、わたしは無意識に伸ばしていた脚を横座りに変え、そして爪先を左側に、つまり、ゆかりさん側に置いた。

 そうすれば、ゆかりさんとの間が少しだけ開くと思ったのである…
 だが、それが逆効果になってしまう。

「あ、あら、綺麗なフットネイル…」
 ゆかりさんはわたしの脚の爪先のネイルに気付き、そして、指先を伸ばしきたのだ。

「あら、可愛いいジェルネイルね?」
 と、囁き、触れてきた。

「あっ…ん…」
 わたしは、そんなゆかりさんの指先にビクッと、過剰なくらいに大きく震えてしまったのである。

「えっ」
 すると、やや驚いたようにゆかりさんはわたしを見てくる。

「あ、い、いや、くすぐったかったの…」

 わたしは慌てて、言い訳気味にそう言ったのだが…

「…………」
 ゆかりさんはジッと、そんなわたしの目を見てきた。

 ドキドキドキドキ…

 わたしは脚が…

 爪先が…

 性感帯なのだ…

 過去の和哉や、ゆうじというストッキングラブな、ストッキングフェチの男達に愛され、刺激を受け、過剰な位に感じてしまうようになってしまっていたのであった…

 だから…

 既に、こうして不純な想いで昂ぶっていたから、余計に、過敏に、敏感に、過剰に反応してしまったなである。

 ただ、爪先に触れられただけなのに…


 そして…

 なぜか…

 ゆかりさんはこんなわたしの反応の意味に気付いた、いや、理解しているかのような感じなのである。

「このアンクレットも可愛いいわ…」
 そして今度はそう囁き、わたしの脚首のアンクレットもスッと撫でてきたのだ。

「ん……」
 一瞬、ゆかりさんの指先が、アンクレット越しに脚首に触れた。
 そしてわたしはまた、その指先の感触にビクッと震えてしまった。

「あ…ぁ、そ、それは…」

「これ、ティファニーよね?」

「あ、はい、う、うん…」
 そう、このアンクレットは、今は亡きゆうじにクリスマスプレゼントとして貰ったのだ。

「あっ、んんっ」
 するとゆかりさんは突然、わたしの脚首を掴んできたのである。

 そして、わたしは掴まれた瞬間に、また、ビクッと震えてしまう…





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