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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 49 女子トーク(10)

 ヤツも同じ様なモノよね…

 やっぱりわたしもしてあげた方が…

 いや、でも、それは…
 と、独り、ゲスな想いを巡らせていく。

 そして…
「ふうぅ、そうなんだぁ…
 なんかぁ映画みたい……」
 わたしは興奮気味にそう呟きながら、白ワインを飲んでいく。

 でもわたしの杉山くんとの事とは、同じ映画でも…
 美冴さんのは『フランス映画』的で…
 わたしは真逆の『AV』的だわ…
 と、思わず自虐してしまう。


「……で、でさぁ…
 そ、そのぉ、昨夜は何年ぶりの再会だっけ?」
 そしてわたしは、そんな自虐にも関わらずに自らのヤジ馬的な衝動に負けてしまい、思わず訊いてしまう。


「え、あ、五年前ぶりです」

「…は、どうだったの?……」
 わたしは興味津々、好奇心いっぱいであった。

「え、あ、まぁ……」
 美冴さんはそう呟いてきたのだが、なんとなくその目には、昨夜のそのカレとの逢瀬の情景が…

 いや、そのカレとの昨夜のセックスの快感までもが…
 美冴さんの脳裏に蘇っているように見えてきたのである。

 あっ、美冴さんの目が…

 濡れてきた…

 そして心なしか、高揚しているのか?…
 
 えっ…
 
 まさか昨夜の余韻を感じてきているのか?…

 うっすらと紅潮気味にも見える…

 あっ…
 一瞬だが素脚が触れた。

 あ、熱い…

 そう、一瞬、触れた美冴さんの太腿が熱く感じたのだ。


 ドキドキ…
 すると一気に、わたしの心が震えてくる。

 ズキズキズキ…

 そして昨夜の杉山くんとの痴態が浮かび…

 そして…

 そして…

 二夜連続の…

 美冴さんを意識しての自慰の快感の余韻が蘇ってきたのか…
 わたしのカラダが疼き始めてきたのだ。

 あ、ヤバいわ…

 ズキズキズキズキ…

 あっ…

 ドキッ…

 一瞬、素肌の肩が触れて、ビクッとしてしまう。

 な、なんとかしなくては…

「ほらぁ、やっぱりぃ、五年前ぶりのカレは良かったんでしょう」
 そしてわたしはそんな心の昂ぶりを誤魔化す為に、思わずそう言ったのだが…
 今のわたしの心情では、逆効果の、間抜けな質問をしてしまったのだ。

「あ…は、はぁ、まぁ……」
 美冴さんは濡れた目をしながら、そう返事をしてきた。

 ほら、決して悪くはなかった…





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