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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 48 女子トーク(9)

「大学生だっていうことはさぁ…
 も、もしかしてさぁ、あ、アレだったのぉ?」
 そして、その当時の不倫相手の元カレが大学生だと聞いた時から、すかさず脳裏に浮かんだ想いを訊いた。

「えっ、アレって?」

「えっ、ほらアレよ、その……
 ど、童貞って?…」

 そう、さっきからずうっと脳裏に浮かんでいた想い、キーワード…
 それは『童貞』の二文字であった。

「あ、うん、まぁ…はい…」
 すると美冴さんはすんなり頷いてきたのだ。
 
「ええっ、きゃぁぁ…
 そ、そうなんだぁ……」
 わたしは、そのズバリの応えに思わず興奮してしまい、小さな歓声を、いや、悲鳴を上げてしまう。

 童貞…

 童貞だったの…

 じゃあ…

「じゃあ、じゃあさぁ、あ、あのぉ」
 そして、続けてある想い、いや、あの想い、疑問が更に浮かび、わたしのテンションは一気にマックスに高ぶっていく。

「あ、あのぉ、じゃ、じゃあ…
 イチからお姉さんが…
 教えてあげる……てきなぁ?…」
 と、わたしはすっかり興奮してしまい、思わず訊いてしまう。


「あ、は、はい…
 ま、まぁ、結果的にはそうなりました…」

「うわぁっ、きゃぁぁ…」

 きゃぁぁ、イチから…

 お姉さんが教えてあげる…ってぇ…

 わたしはそんな美冴さんの言葉に、すっかり妄想が一気に昂ぶってしまう。

 そして、ふと、昨夜の杉山くんとの…

 あの部長室での手コキと、唇で思わず受けてしまった、あの痴態が、情景が、想いが…
 脳裏に蘇ってしまっていたのである。

 そしてわたしは、そんな邪な興奮の想いをしながら美冴さんをふと見ると、美冴さん自身も、そんなわたしのヤジ馬的な追及のせいなのであろう…
 なんとなくだが、昔や、もしかしたら昨夜のそのカレとの事を想い浮かべているような顔を、いや、目もしていたのだ。
 
 わたしはそんな美冴さんの目に、更にドキドキと心を興奮で昂ぶらせてしまう…

 そしてわたしの脳裏には更に杉山くんのあの笑顔が…
『シロウト童貞なんす…』という言葉が浮かんできていた。

 ヤツも同じ様なモノよね…

 やっぱりわたしも…

 してあげた方が…

 いや、でも、それは…
 と、独り、ゲスな想いを巡らせていく。




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