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ほしとたいようの診察室

第8章 入院生活は続く




「……終わり、ですか?」



呆気にとられて、パジャマのボタンも閉められずにいた。


「そうだよ、様子見に来ただけ。なに? それとも。血液の一本でも採ってほしかった?」


冗談じゃない、と思い、首をブンブンと横に振ると、吹田先生は笑った。


「陽太先生に会う前に万全にしておいてあげようと思って」


「……なっ……!」



今度は、頬が熱くなるのがわかる。


「じゃあね〜。ボタン、ちゃんと閉めなよ」


そう言って、カルテを抱えると吹田先生は何事もなかったかのように病室を出て行った。




わたしは慌ててパジャマのボタンに手をかける。

今度こそ陽太先生が来たのは、それから10分後のことだった。




……
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