ほしとたいようの診察室
第8章 入院生活は続く
「なに? 今しなければ、次来る陽太先生に、胸の音聴いてもらうことになるけど?」
次来るって言った?!
来てくれるの?! 陽太先生……!
「え!! それは……」
急にドキドキしてきて、動きが固まる。
「陽太先生を呼んでないなんて言ってないでしょう?」
パジャマのボタンを外し忘れて、その場に固まっていると、吹田先生の手がボタンに伸びてきた。
スルスルと上から3つ、綺麗な長い指でボタンを外していく。
今度こそ抗えるような余裕もない。
「じゃあ、おとなしくね」
吹田先生はてのひらで温めた聴診器を、わたしの胸にゆっくりと当てる。
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