ほしとたいようの診察室
第7章 回想、主治医の苦悩
ベッドの上で飛び跳ねそうな勢いののんちゃんを、両手を掴んで静止する。
「こら! しーっ。まずは陽太先生のお話を聞きます」
いそいそ、そわそわと聞こえてきそうなくらい、わくわくしたのんちゃんが、頑張ってベッドの上でおすわりをする。
「まず、靴下を履きます」
「はきました!」
「早いね」
もうすでに靴下を履いて待っていたらしい。
小さな足を見せつけてくる。
「それから、お外は暑いです。いまからお茶を飲みます」
「はい!」
用意していたコップのお茶をのんちゃんに渡すと、声をかける間もなく勢いよく飲み終わる。
「ぷはー!」
……早く外に行きたくて、仕方がないみたい。
これには苦笑せずにはいられない。
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