ほしとたいようの診察室
第7章 回想、主治医の苦悩
「のんちゃん、もういっぱい頑張ってるんだよね」
「……うん」
「その頑張りは、絶対に報われるよ」
この子に、病気であること以外の未来を見せてあげたい。
……俺がそうやって、治してもらったように。
「……むくわれるって、なーに?」
「頑張ってよかったな、って思える日が来るんだよってこと」
「なおるってこと?」
「うん。陽太先生が、治す。ぜーんぶ、治す」
のんちゃんにとって、俺は医師だ。
治してくれる存在がいる、そういう柱に、きちんとなってあげなくては。
のんちゃんがつらい時に、少しでも希望を待たせてあげられるように。
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