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ほしとたいようの診察室

第7章 回想、主治医の苦悩




用意されたスピッツは、小児用と成人用の2種類。



「陽太先生、健康診断まだでしたっけ?」

「うん。まだ」

「じゃあ、血液、健診に回しちゃいますね。……アレルギーはないですか?」

「助かります。うん、大丈夫」

「消毒しますね」


蒼音くんが言いながら、アルコール綿で俺の腕を拭いていく。採血針を手に取った。




「やっぱりちっくんいやーーー!!」




顔を背ける、のんちゃん。次は自分の番だと思うと、もう辞めたくなったらしい。

優先生がだっこしながら、



「見て、のんちゃん。陽太先生、頑張ってるぞ」



と、のんちゃんをあやす。



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