ほしとたいようの診察室
第6章 回想、はじめまして
……
健康診断は滞りなく済み、終了後に優先生と合流した。
優先生は、今日の子どもたちの名前が載った名簿を見ながら、険しい表情をしていた。
「……どうかしましたか?」
「虐待の疑いがある子がいてな。学校側と相談して、児相に通報した」
学校での検診だ。そういうことも、ごく稀にある。見ると、中等部2年生の女の子だった。
「腹部のエコーはかけてみたが……少し気になってな」
言いつつ、エコー写真を取り出す。
覗き込むと、異常は無さそうだったが。
「……身体のアザ、酷かったですか?」
「あぁ、それも着衣すると見えないところに。担任と少し話してから戻るから、先に病院戻っててもらえるか?」
「わかりました。
あ、でも優先生、今日は……!」
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