
ほしとたいようの診察室
第6章 回想、はじめまして
「ゆうせんせ、ッヒック……だいきらい……ック」
アンパンのキャラクターは好きらしい。
まじまじと丸いキャラクターを見つめていたが、俺を嫌う言葉は忘れない。
まんまるのほっぺをぷっくりと膨らませて……怒っているアピールをしているらしい。
「なんとでも言え。よく頑張ったな」
頭を撫でると、またメソメソと涙を流す。
「うう……きらいなんだもん。もうちっくんじぇったいしないもん…………」
こうなると、後が面倒だということは、ここ数日でわかってきたことだった。
「あーー……」
先に仲直りの提案をしておくことにする。
