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ほしとたいようの診察室

第5章 緊急入院と夏


……


地獄のような5分が終わる頃には、ぼろぼろと涙が止まらなかった。


「はい、よく頑張った」


「ひどい……」



これが毎日なんて……先生たち何考えてるの…。



「ひどくない」


「なんで、ケホケホ……ゆうせんせ、厳しい。」


少しばかり睨みを聞かせるが、優先生にはノーダメージ。涼しい顔をしていた。



「嫌いになったか?」


「もう子どもじゃないのでそんな簡単に好きとか嫌いとか言わないです……ゲホッ」


笑い出す優先生。


「笑わないでください、もう。部屋帰る」


「待て待て、そんな顔で」




処置室を出る前に、ティッシュを渡された。

いじけながらもティッシュを受け取って、涙を拭く。
結局、優先生は病室までついてきた。





逃げると思われているらしい。


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