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ほしとたいようの診察室

第5章 緊急入院と夏

……


「じゃ、また明後日」


優先生は、病室のベッドへわたしが横になるのを見届けると、そう言って出て行こうとした。


「明日は? 先生来ないの?」


慌てて声をかけると、

「明日は吹田先生が来る」

と一言。吹田先生か……と、あの時怒った顔が思い浮かんで、身震いする。





「……優先生がいい」




「なんで?」




「怖いから」



正直に答えると、優先生は笑った。



「そんなことないだろ。また今度な。近いうちに来る。それまでにちゃんとご飯食べられるようになれよ」



そう言って、ひらひらと手を振ると、病室から出ていった。



明日のことを考えると、憂鬱になる。




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