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ほしとたいようの診察室

第5章 プリンを作ろう

……

side:のぞみ


翌日。
昼食の時間に、陽太先生がきてくれた。
わたしが、朝から何も食べられていないことを聞いているらしい。



でも……



「のんちゃーん、一緒にご飯食べよ〜?」

「……だめ」


布団にもぐったまま、陽太先生の顔も見ることができなかった。


白衣を汚してしまったこと。

汚い自分を見られてしまったこと。

悲しくて、悔しくてとてもじゃないけど、ご飯なんて無理だった。


「どうしたの? 昨日のこと、気にしてる?」

それとやっぱり……昨日みたいになったら嫌だ。

「また吐いちゃうから、来ないで」

また吐いてしまったらと思うと、怖くて仕方なかった。

「のんちゃん、大丈夫だよ」



陽太先生の普段通りに明るい声が、わたしの神経を逆撫でした。


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