
ほしとたいようの診察室
第5章 プリンを作ろう
「ようたせんせ……よごれちゃう……」
「気にしなくていいよ。調子悪いのに頑張って食べてたんだね」
言いつつ、わたしの口元にガーグルベースをあてる。
「……ごめんなさ……ウッ」
陽太先生がナースコールを押す。
「大丈夫だって……あ、のんちゃん嘔吐です。点滴お願いできますか? 着替えも。あと吹田先生呼んでもらって……お願いします」
「よーしよし、大丈夫。全部吐いちゃいな。楽になるから」
背中をさすられると、素直に食べたものが全て出ていく。なにも消化されずに。
苦しくて仕方なかったけど、陽太先生にこんな自分を見られたことが1番悲しかった。
