
エッチな女子高生は年上がお好き
第2章 出会い
おおー!という歓声が上がって、一曲目が始まる。
というその時、私の靴に何かがぶつかるのを感じた。
驚いて下を見ると、CDとレシートや特典のステッカーがぶちまけられていた。
何が何だかわからないまま、大好きな曲のイントロを聴きながらとりあえず拾い上げる。
「なんでいま、、」
鈍臭いやつがいるもんだな、と少し怒りながら振り返ると、いかにも「急いできました!」という、汗を滲ませて髪型も崩れてしまった、スーツ姿の男が謝っていた。
「すみません、ありがとうございます!」
私は一目惚れをしてしまっていた。
なんとも言えない野暮ったい普通の顔だけど、背が高くてスーツの着こなしがよくて、何よりも、CDを受け取る時の手がとても綺麗だった。骨張った白い指が私に少し触れた、その感触を片方の指でずっとなぞっていた。
でも、演奏はとても良くて、途中はサラリーマンのことなど忘れていた。たまに後ろに気配を感じてドキドキしてしまう、馬鹿な自分を蹴飛ばしたくなる。
人生初めての一目惚れを、これで終わらせるわけにはいかない!
