
エッチな女子高生は年上がお好き
第2章 出会い
ビルから出ると、駅が見えた。もうここでお別れしたら、この恋は終わってしまう。
なんとか接点を作らなければ、と頭をフル回転させる。考えろ、考えろ。
駅に一歩一歩近づいていく。サラリーマンが、今日のインストアイベントに急いだせいで、明日の仕事が大変だと笑っている。
それに「頑張ってください」と当たり障りのない返事をしながら、これで終わってしまうことをどう回避するか考えていた。
また会えるなら、バンドのライブしかないなと思った時、さっきのインストアイベントのバンドが、来月近くでライブをすることを思い出した。
正直なところ、テストも近かったはずで、あまりいこうとは思っていなかったけれど、もしかしたらサラリーマンは来るかもしれない。
信号が赤になって2人とも立ち止まった。
話も終わって、大型トラックが大きな音を立てながら前を通り抜けていった。分厚い風がスーツの裾を捲り上げた。
「あ、あの。来月さっきのバンドのライブ、ありますけど、来ますか?」
耳が熱くなるのを感じた。
