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高滝神社の本堂で、黒い靴を履いたまま上がり込むと、いきなり凄い物が目についた。高滝神社の御神体は、かやの材木で掘られた男根だった。子作り信仰の強い土地では、子孫繁栄を願い男根を御神体にしていた。その頃、黒田明は高滝神社の石段を登り、もう少しかとぼやいていた。石段が100段もあると、バカにならない高さだ、100段で、20メートルの高さになってしまう。黒田明が最上段を見上げると、2匹のきつねの石像が、出迎えるように座っていた。ようやく石段を登りきり。黒田明は本堂の方に歩いて行く。ペンシル型ライトで辺りを照らして、崖を確認した後。これじゃあ、隠れる場所なんてないな、隠れるとしたら、ここか、黒田明は小型ライトを照らしながら、本堂の前に立った。田中理沙は慌てて、御神体が祭られている木箱の裏側にしゃがみながら隠れた。そしてついに本堂の引戸が開いたのである。田中理沙はピンチになった！黒田明はさい銭箱の前にある引戸を開いて、本堂の中をペンシル型ライトで照らして見た。