
出会い系サイトのレイプマン
第1章 レイプマン登場
田中理沙は、どこかに急いで隠れないと、行けなかった。檜木の大木に、手をあてながら、下を見下ろしたが、傾斜がありすぎて、とてもではないが、降りることは出来なかった。降りるどころか、崖から落ちるのと同じだった。しかし早く隠れないと、行けなかった。追い詰められた田中理沙、どうしよう、すでに黒田明はペンシル型ライトを照らして、高滝神社の石段を一段一段、登り初めていた。田中理沙は本堂の辺りをを慌てながら歩き、身を隠す場所がないか、あたりをキョロキョロと見渡した。は、この中しかないか!さい銭箱を置いてある本堂に目を向けた。どうか、鍵なんか掛かってませんようにと、さい銭箱の手前にある引戸に手をかけた。は!やった!開いた!さい銭の前の引戸は、鍵も掛けられていなくて、あっさり開いた。本堂の広さは9坪、畳にすると18枚分だから。さほど広くはなかった。本堂の中央には、大型の木箱が置かれ、御神体が祭られていた。
