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田中理沙は、林家商店の中でライトを手に入れることに成功をした。そして精算カウンターの後ろの壁に、カレンダーが掛けられたままになっていた。昭和63年7月、随分古いカレンダーね、シンプルなカレンダーで、上部には市原市農業協同組合と印刷されていた。雑貨屋林家商店も、おそらく農協の組合員だったのだろう。市原市農業協同組合、田中理沙はここは市原市なのかしら？市原市だとしたら、千葉市の隣街になる、それほど遠くに連れ去られたことにならない、田中理沙も少しは安心したようた。田中理沙はカウンターの中で、周辺の地図を発見した。来店されたお客さんに道を訪ねられた時に、使用していたのだろう。住宅地図に記載されている、林家商店の部分にはマルがつけられていた。この場所はちょうど十字路なんだ、田中理沙は精算カウンターの中で、現在値の確認と位置情報の収集に神経を集中させた。メリ、ハリ、バリッ、この中宅地図は使えるわ、持って行こう。田中理沙は黒いハンドバックの中に。新聞紙半開きサイズの住宅地図を仕舞いこんだ。