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副業は魔法少女ッ!

第2章 魔法少女の力


 槙原が別の資料を広げた。

 そこには、本館やコテージなどはそのままに、ガーデンカフェだけがまるで別物に描かれていた。


「ドーナツ型ですか?」

「はい。こう、屋内スペースの中央にテラス席があって、外側の出入り口付近にもいくつかあります。テラスはこちらも目立ちますが、先ほどお見せしたものより、客席数は屋内が上回ります」

「奇抜かもって、一端取り下げてもらったけれど……ゆいかなら、どっちが好き?」

「こっちかな。あたしは、いいと思います。それに人間って、隅に座りたがるじゃないですか。四角いドーナツ型の方が角が多くて、そういう面でも」

「あ、本当。言われてみると」



 それからゆいかは、他にもいくつかの意見を出した。明珠と合致するところもあれば、食い違うところもある。槙原はそれらを改めてメモにまとめて、次までに修正案を用意してくると約束した。

 槙原をエントランスまで送り出すと、ゆいかは明珠と階上に戻った。

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