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そして愛へ 「改訂版」

第1章 そして愛へ 「改訂版」

 進さんが、でもねと言って、
 「食事のときなどで、そんな話をする必要はないけれ
  ど、セックスをしているときは、すこし恥ずかしいこ
  とを言ってもいいんだと思います。というよりも、思
  っているけれど恥ずかしくて言えないようなことを言
  うことで、情感がたかまってもっと気持ちよくなれる
  と思うんです。
  かおりさんは、クリトリスを舐めてもらって気持ちよ
  かったのが嬉しいと言ってくれました。そうだと思い
  ます。いままで、経験したことのない、気持ちよさだ
  ったでしょうからね。また、あんなに気持ちよくなり
  たいとも、言ってくれました。
  かおりさん。舐めてもらって気持ちいいと言うのと、
  気持ちよくなりたいから舐めてほしいと言う、違いは
  わかるでしょう。
  私に、クリトリスを舐めてほしいとは、言えません
  か?」
 わたし、進さんの言うことが、よくわかりました。このまえ、進さんにクリトリスを舐めてもらったとき、ほんとに気持ちよかったんです。また気持ちよくなりたいと思いました。それなら、進さんに、舐めてくださいと言ってもいいはずだと思いました。
 「進さん。クリトリスを舐めてください」
 「かおりさん。よく言ってくれたね。恥ずかしかったで
  しょうに、ごめんね」
 「ううん」
 「これからも、思っている恥ずかしことを言えたらいい
  ね。でもすこしずつにしましょうね」
 「はい。進さん、優しい」
 「私は、もっともっと、かおりさんに優しくしたいんで
  す。かおりさんが、私とセックスをしてくれるのが、
  ほんとに嬉しいんです」
 「わたしも、進さんに優しくしてもらえるのが、嬉しい
  です」

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