
おはな畑
第2章 キスマーク
う、うわっ……!
二の腕にできた、くっきりと赤い、小さなあざ。
さっきまで何もなかったのに、これは一体……
「な、なにこれ……っ」
「キスマーク」
「えっ?」
「だから、キスマーク」
「キ、キ、キスマ……」
「胸の痣も全部そうだ。こうして吸い付くと付く」
「んっ……」
言うと、五条先生はまた二の腕にキスをして、赤い印が2つになった。
「これが、キス、マーク……」
「キスマークも知らなかったのか……」
「いえ、知らなかったことはないんですけど……」
もちろん、わたしもキスマークは知っている。
けれど、初めて見るキスマークというのが、その……
