
刑事とJK
第47章 謎のおじさん
あの一瞬でこのオッサン、どうやって移動したんだ…!?
するとおじさんは携帯を取り出して開いた
「ほおほお…この子、君の彼女?」
おじさんは斉藤に携帯の待受画面を見せた
そこには観覧車で斉藤がゆうひにキスしている時の写真…
斉藤は自分のポケットをパンパンと叩いた
…それオレの携帯――!!!!!
「ジジイ返しやがれ!!///」
「返す返す」
斉藤が奪おうとすると、おじさんはポイッと携帯を投げた
「うおっ」
斉藤はそれをキャッチした
「ラブラブなんだねえ」
「や、やかましい!!///」
斉藤は携帯を仕舞った
「君ら、いいカップルだよ。
その女の子には、昨日魚肉ソーセージを恵んでもらったし」
「…!!
ゆうひに会ったのか!?」
「すごく警戒されてたけどね」
そりゃするわ
「…オッサン、マジで誰だ?」
「謎のおじさんだよ」
おじさんはにこりと笑った
「ところで、その彼女ちゃんはゆうひって言うのかい?」
「…だから何だ?」
「いやいや、いい名前だな…って思ってね」
おじさんはフッと遠い目をした
「じゃあ、君の名前は?」
「誰が言うか」
「…斉藤正貴…か」
おじさんは斉藤の刑事手帳を開けて言った
「え!?」
斉藤は胸ポケットを確認するが、そこに手帳は入ってなかった
「…」
このジジイ…さっきの携帯もそうだったが、いつの間に…
顔を汗が流れた
