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刑事とJK

第47章 謎のおじさん



「先輩…手帳…」


シゲもおじさんの行動に驚いている


「これも、返すよ」


また、おじさんはポイッと投げた




窓の外で見ていたものも、驚いている


「あれ、いつの間に…」


藤野が呟く



「さっき、斉藤がオッサンの腕を掴んだときに手帳を、チョップしたときに携帯を抜き取ってたぞ?」


南が答えた



「南さん見えてたんすか!?」


「あんな一瞬のことを!?」




「動き自体はそんな速くなかったけど、抜き取りかたが巧みだったな。
だから気づかなかったんじゃないか?」



ほおおお と感心の声が上がった






一方中では…




「斉藤君、ちょっと一緒にしゃべらないかい?」


「ごめんだな
さっさと帰れ!!」



「ちょっとだけだから」



おじさんは両手を合わせて頼んだ



「……」




斉藤は椅子に座った




「おお、さすが、話が分かるねぇ~」


そう言っておじさんも斉藤の前に椅子をずらしてきて座った




「あ、そこの後輩君はちょっと出ていってくれないかな?」



「あ、はい…」


シゲは部屋を出た








「話って何だ…?」



「そのゆうひちゃんは、誰かと暮らしてたりするかな?」



「何でゆうひの話を…」


「答えられる範囲でいいから」



「…あいつは一人暮らしだ」




「ご両親は?」



「本人は死んだっつってた…」



「へーえ…」


謎のおじさんはポケーッと上を向いた



「オッサン、名前は?」



「僕かい?
…謎のおじさ…」



バコッと斉藤は殴った



「僕は、岩崎(イワサキ)っていうんだ」



「岩崎?」



「ああ、僕のことについてはあまり何も言わないからね」



岩崎は頭を振った



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