
扉を開けて AN
第2章 初めての恋
まーくんらしい返事に気が抜ける
“傍に居て”とか“好き”だとか
意味深なこと言ったくせに
全然覚えてないの?
でも、その方がいいのかも
ホントに まーくんに好きな子が居て
その子の夢見てた、なんて聞かされたら
俺はどう返していいのかわからなくなりそうだもん
これまでもこれからもまーくんの一番近くに居るのは
俺だって思ってたのに
違う部活に入るって言ったり
好きな子の夢を見たりするまーくん
思えば 俺はあの頃やっと まーくんとの距離に気づき
まーくんを 恋愛対象として意識し始めたのかもしれない
