テキストサイズ

この夏、君に溺れた

第6章 夢の終わり

塾が終わった後に、居残りする事3日。

なんとか、休んでた分を取り戻した。

「最近、塾の帰り遅いな。」

原稿を書きながら、先生が聞いてきた。

「うん。この前休んでた分、取り戻さないとね。」


カリカリっと言う音が止まる。

「別に先生のせいにしてるわけじゃないよ。私だって先生と一緒に海行きたかったんだし。自業自得。」

塾のテキストをパラパラとめくり、もう一度復習する。

「大変そうだな。」

「うん。学校始まったら、すぐ実力テストがあるから、それの勉強もあって……」

すると先生は立ち上がって、リビングから寝室に来てくれた。


「どれ。」

「いいよ。先生もコンテストの締切、近いんでしょう?」

「そうだけど、もう粗方書き終わってるし。」

そう言って先生は、塾のテキストと学校の教科書を眺めた。


「よし!こことここ、覚えろ。」

先生が指さした場所は、結構な範囲だ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ