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この夏、君に溺れた

第6章 夢の終わり

既に10ページ程の差がでている。

「今週で夏休みも終わりじゃん。学校始まれば、すぐ実力テストだしさ。塾も一番、力入れてんだよ。この時期一日でも休んだら、致命的だって。」

私はテキストの端を、ギュッと握った。


何してたんだ、私。

付き合ってんのかわかんないような相手と、恋愛ごっこに溺れて。

相手が寝てる寝てないを気にして。

そんな事よりも、自分の事をしっかりしなきゃいけないのに。


「美羽ちゃん。この前私が休んだところで、今日の授業に関係するようなところ、ある?」

「さすが芽依。エンジンかかってきた。」

残り5分で全て教えて貰う事はできなかったけれど、授業が終わった後も、少し残って教えて貰う事ができた。


先生だって、残り少ない時間で結果を残すように頑張ってるんだ。

私だって、自分の将来の為に頑張らなきゃ。

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