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え、ちょっと待って、なんで私が勇者なの!?

第7章 ガシ国

だが、このオイドの行動が、予期せぬ災いを呼ぶことになる。

もうガシ国まで数十メートルに迫った時……そこに有り得ない現象が起こった。

イカダが逆方向に押し戻されていくのだ。

「ど、どういうことだ! まったく前に進まなくなったぞ」

「それどころか、なんか下がってない? 逆方向に波がきてるの?」

「違う……これは……」

「なにか引っかかってるのかしら?」光邦がイカダの端を見る。

なぜか、イカダが水面からわずかながら浮き上がっていた。

「ちょっと、私、イカダをホバークラフトにしてないわよ」

その瞬間、イカダはエレベーターのように持ち上がり、三人は空調に投げ出された。

宙に舞う三人が目にしたのは、水面から姿を現した、巨大なイチモツであった。

オイドは、「万事休す」と水面に叩きつけられ、チョットは、「絶句」と言いながら絶句し、川の中へ。

光邦は、「はぁ……それで激しく突いて」とほてりながら、ダイブしていった。

これが、ハッキリと姿を描けない川の主、ハジャモだ。

チョットは落ちたところが、運良くイカダの近くであったため、もがきながらイカダを掴み、溺れることは免れた。

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