
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第68章 お父さんとお母さん
「そんなことだろうと思ったよ。院長たちの耳に入ったら、豪先生経由で伝わるのも時間の問題だろ?話すタイミングもないし、もう知ってるならそのうち言えばいいかと思って。」
え?え??
じゃあ、五条先生もご両親がわたしたちの関係知ってるって、わかってたの!?
え、なにそれ!?
「えっと…あの、えっと……」
五母「ひなちゃん、悠仁のことよろしくね。この子不器用だけど、ひなちゃんのこと誰よりも大切にしてくれると思うの。もちろん、私たちもひなちゃんがお嫁に来てくれるなんて、もう大歓迎よ!」
え!?お、お嫁!?
「母さん、お嫁に来るのはもう少し先だ。」
五父「全く気が早いな。」
いや、ちょっと待って待って待って。
気が早いもなにも、わたしまだ話についていけてないってば。
今どういう状況?
何がどこまで伝わってどうなってる?
「で、そういうことだから、ひなはお父さんお母さんって呼んだらいい。」
五母「えぇ。そう呼んでちょうだいね。」
「えっ、あ、ははは、はい。」
この話をする時は、もっとかしこまった感じになるんだと思ってた。
なんなら床に正座して、両手ついて頭を下げるのかと。
それなのに、びっくりするほど突然、あっさりと、一瞬で終わっちゃった。
