
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第121章 渡米
「ひな。」
「はい。」
びっくりしているのと、何から話していいかわからないのと、怒られるかな…?何を考えているんだろう…というのと。
名前を呼ばれて、返事をすることしかできない。
すると、
「待ってたぞ。」
「えっ…?」
「待ってたぞって。空港で見送ってくれた時言っただろ?こっちで待ってるって。」
五条先生はまるで昨日もわたしと会っていたみたいに、いつも通りな感じでそう言って、
「あっ、えっ……と、あの…わたし五条先生にアメリカ来るって何も言って…」
「飛行機のチケット、誰が用意してくれたんだ。」
「えっ?」
「待ってたぞ、ひな。よく来たな。」
ぽんっ…
今度は頭に手を乗せられる。
